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井ノ口洪太

Author:井ノ口洪太
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3度目の正直

2007.10.24 made,in,paris
3度目の正直の滞在許可証。
少し寝坊して9時半過ぎにシテ。
案の定ものすごい列が出来ている。
丁くんもいっていたけれど、朝一の8時半に行かないと並んじゃってしんどい。小説なら一冊読める。
並んでいるとまた今日も新垣さんに会う。
必要書類のチェック(ここまでが遠い)→そこでもらった書類に書き込んで対面形式での内容確認→健康診断のランデブー(待ち合わせ)決め。
必要だったものをまとめてみると、2007年秋、パリの場合

  ・パスポート
  ・パスポートの写真のページとvisaのページのコピー
  ・証明写真3枚
  ・戸籍謄本とその法定翻訳そしてそれぞれのコピー
  ・パリの学校の入学許可証とそのコピー
  ・パリの学校の在学証明(入学時期よりも後になると必要になるようだ)とそのコピー
  ・滞在費用のための銀行の残高証明、または奨学金の証明書とそのコピー
  ・日本の学校の在学証明(交換の場合はたぶんいる。英語で出してもらおう。)とそのコピー
  ・居住証明(大家さんや寮の方に出してもらう)

足りないと最初の書類のチェックではじかれる。

結局終わったのは16時。無事に仮滞在をてにいれる。途中何も食べれず腹がへる。
超うまいモンブランを食べに行くという新垣さんと別れてトラムに乗りporte de versaillesへ。トラムは地を這うように、滑るように進む。床が動いているのに近い。ちょっと新しい乗り心地。福岡の地下鉄3号線のハイテクさにちょっと近い。
途中、うまいボロネーゼのパニーニとそれを狙うずうずうしい鳩に出会う。パリには人間の次に鳩が多い。


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メトロ12線 Convention駅から程近い伊東さんのコニャック・ジェイ病院へ。
街ごと骨董品のような町並みにガラスのファサードがいきなりというか、いつの間にか登場する。ガラスのプリントが霧のような効果になってぼんやりと対面の町並みをぼんやりと映して建つ。
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建物の中には入れなかったが、中庭に入れた。凸凹したボリュームの隙間の小さな庭は掘り込んであって、地下から見上げるようになってるところなんかはよい風景かなと思った。スケール感がすてき。
それにしても、薄いブルーのヴェールのようなガラスに囲まれて、かわいい小川が流れていて、線の細い植栽が植えられている空間は静謐で幻想的だったがちょっと怖い。パリは今日みたいなうす曇りの日が多いから、光の色も青白くていっそう幻のような庭に見える。おばけけんちく。
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今日も路地に迷い込みたい気分におそわれたがおとなしく帰ることにする。今日は寮の顔合わせパーティーだそうで。
パーティーで薄井さんがアボガドの巻き寿司を作ってて好評だった。すしに、しょうゆ。ああ、さしみがたべたい。
パーティーは40人くらい来てて初めて顔をあわす人も多数。隣に住んでて、会社もやってるディップさんとグラフィックのウィくん、本に4年いて丁寧な日本語を話すレザさん、、みなさん、これからもよろしく
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明るい部屋を手に入れる

2007.10.23 made,in,paris
3回目のカルボナーラでようやく成功した午後、帰国売りで照明を手に入れるべく16区へ。某巨大SNSはパリでも有効みたいです。
売ってくださる方のアパルトマンは天井が高く、2600か2700位あった。家主の方によると前に住んでいた部屋はもっと低く、今までで一番高いそう。玄関とかの幅とかは割と普通だったので縦長の空間だった。フランス人大きいものね。そういえば体が大きい割りにメトロが小さかったり、ビストロやカフェに並ぶテーブルが体格に似合わずに非常にコンパクトにすし詰めになっているのはちょっと関係あるのだろうか。古い都市だから限られた土地の中で何事もコンパクトに空間を使おうと染み付いている?日本ではちょっと不快になるくらいの他者との近さがこの国にはある。その割、道を開けてほしいときなどは体に触れるのはタブーで、必ず声をかけてどいてもらうのがマナーになっている。友人に会うと頬を合わせてご挨拶。この辺のことが滞在中もう少しわかるといいなと思う。

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閑話休題、ちょっとお部屋を見せてもらえないかと思ったのだが、ちょっと唐突な思い付きだったのでやめておく。あるかわからないが、また帰国売りでお邪魔する機会があればぜひ頼んでみたい。パリの人がどんな部屋に住んでいるのかを垣間見てみたい。で、このアパルトマン、装飾とかどうも滑らかでアールヌーヴォーっぽいと思っていたらこの辺はギマールと同時代の作品が多いそうだ。パリ組みの服部氏もこの日あたりをうろうろしていたらしく自分の不勉強が露わになる。詳しくは彼の日記にて。

帰り道で道に迷いながらぶらぶらと散歩がてら歩いて帰ろうとしていたら、どうやら廃線のような、枯れ川のような堀に遭遇。ちょっと気になるので場所を地図で確認していたら、親切にも子連れのマダムが迷える旅行者に見える僕にものすごく丁寧にクリメまでの道を教えてくれた。英語は話せるかしら?と気を使ってくれながら。こんなに優しいフランス人は初めてでうれしかったので道に迷うのはちょっとやめておとなしく最寄の駅まで行った。


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晴れて10倍くらい明るくなった部屋で晩御飯は野菜炒め。ちょっと辛い。一人暮らしをはじめて久しいがいまだに材料と満腹の量の調整がうまくいかず作りすぎて食べ過ぎてつらくなる。もうちょっとうまくなりたい。

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おそとがすきさ

2007.10.21 made,in,paris
遅く起きた日曜日。もったいないので散歩に出かける。
運河沿いの週末の土手にはこれでもかというくらい人がいる。
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デートしたり、散歩したり、デートしたり、フリマしたり、デートしたり、ペタンクしたり、デートしたり、卓球したりしてる。みんな仲がよい。
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通りではオープンカフェだらけだし、路上や電車の中でまで商売するし、なんと言うか、
パリの人たちは自由だ。街を使いこなしている。これでもかってくらいに。
明らかに日本のおそとよりは楽しい。
丘を越えてベルヴィルの方まで抜けて、弁当箱兼タッパーを中華系の雑貨屋で買って帰る。
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ラグビー観る

2007.10.20 made,in,paris
土曜日は写真の授業。
photoshopがCS3でうれしい。けど、英語表記なのでちょっと骨が折れる。使いこなしたショートカットが役に立つ。
写真のレイアウトなのに、こちらの人たちはイラストレーターを使わないらしい。本職イラストレータしか買わないらしく、パソコンに入ってすらいない。
てこずっているうちに時間が来て早く帰れと先生。


え、来週でいいんすか?

いいよ。それよりも、はやくはやく。一時半になっちゃう。




夜、まつだいら君ちでラグビー決勝観戦。
服部君はラグビー部出身で解説してくれた。よくわかる。
イングランドの押しが弱くて南アが優勝。
飲んでたら隣人のおおいしさんが登場。凄いキャラにびびる。
4時くらいまで騒いでかえる。夜は結構いや、かなり冷えるようになってきた。
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プロジェの日

2007.10.19 made,in,paris
模型の出来のせいか、先生に名前を覚えてもらうことに成功。結構うれしい。
でも、これだと模型を現地に持って行けないわねぇ。とドナデュー先生。
まあいいじゃん。これくらい大きくないとわからないもの。
学校の図書館が結構面白いことがわかる。まめにこようかな。

それからカサブランカへの調査が11月の13~17に変更になった。楽しみはおあずけ。

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ストライキ

2007.10.18 made,in,paris
いざ、というか、ようやく二度目の滞在許可証に挑戦すべく早起きをする。
5番線のホームに立って様子がおかしいことに気がつく。
たいていすぐ来る次の電車は20分後だし、ホームは人だらけ。
北駅GARE du nordでRERに乗り換えようとしてこの日はストライキだと知る。B線は完全に麻痺。でも割と街の人たちはのんびりと構えている。
やれやれとめんどくさくなって帰ろうかとも思ったが、立ち読みをして気を取り直してシテへ向かう。
かろうじて動いていたすし詰めの4番線に乗ってPorte d'Orleansまで行った。シテは遠いがトラムも案の定動いてなくて歩く。
9時、ようやく日が昇る。サマータイムもあと10日ちょっとだね。
シテの地下で滞在許可証の受付をしているのだけれど、結局ストライキでお休み。
ストライキがわかった時点でおとなしく帰るのが正解だったみたい。
同じく空気を読まないで申請に来てた東工大の新垣さんに会ったので一緒にのんびり朝ごはんを食べて帰る。
東駅gare de l'ESTでも人はわんさかホームにいて、それでものんびりしてる。やれやれ、またかよって感じで誰もイライラしていない。不思議な国だ。

結局東駅から歩いて帰って、昼ごはんにカルボナーラの2回目に挑戦するも6割の出来。

帰ってから今週をささげている敷地模型を作る。時間をかけただけあってなかなかの出来。完成をみて皆でご飯とビール。うまかった。
深夜まで話は盛り上がって寝る。明日は遅刻しませんように。

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流れる水は腐らない、といいね。

2007.10.16 made,in,paris
パリに来て早いもので2週間半この調子だとあっという間に終わってしまいそうだ。
一週目は出発前と同じく書類関係に終われる日々。
予想通りというか、努力足らずに、まったくフランス語は伝わらず、さびかけた英語でがんばる。窓口の方に散々うんざりした顔をされながらも笑顔で許してもらいながら保険関係と入学の手続きと銀行の口座の申請を進める。残りは難関といわれる滞在許可証の申請に行く予定。それから、アロカシオンという滞在補助。
寮の事務員さんはイケズなおばちゃんとナイスなひげのおっちゃんで、おばちゃんの機嫌が悪いときにはあんたの英語なんか聞いてられないわ、とすすと紙を渡してくる。これに書けということか。まあいいや、伝わるのならそれでよい。ちなみにそんな彼女も朝一に行けば割とご機嫌で、笑って別かれることができる。オ・ルヴォワー←さよならの意。こっちでは、ボンジュー(こんちわ)とパルドン(ちょっとごめんよ、もう一回言って、そこ通してなどすごく便利)とこれさえ言えればとりあえず生活できなくも無い。


先週、帰国売りで電子レンジとスピーカーを手に入れて、ちょっと生活しやすくなった。来週くらい部屋を照らす照明スタンドを入手予定。帰国売りはすばらしい。
後はプリンターの複合機を手に入れれば完璧。
物価が高くて、マクドナルドが千円のヨーロッパで毎食外食なんかやってらんないのでまめに自炊をしている。野菜が量り売りでひとつから買えるので楽しい。調子がいいと3食作る。
パスタが安いのでよく作る。カルボナーラは難しい。

先週うちに遊びに来たミュンヘンチームのくすもとさんになべで米を炊く方法を教えてもらう。材料の少ないメニューだと調理の時間を間違えなければ割と簡単においしくなるが、栄養が無いからと野菜やらを増やすと量と調味料のバランスが取りにくくなっておいしくならない。具沢山の実家の料理はすごいのだなと感心(あたりまえか)。

ビールは日本の味と似ていて軽い。そして安い。くすもとさんのお土産だったドイツのビールはコクがあってぬるくなってもうまい。
値段で言えばタバコがバカ高くて日本の3倍。それからパイロットをはじめとする文房具も2倍にしてユーロをつけた値段。



授業はコルビュジエの歴史と写真の授業、それからモロッコはカサブランカが敷地のプロジェ(スタジオ)。いろいろ見た結果これが一番ちゃんと設計できそうだった。モロッコにワークショップで行けるのもポイントが高い。
担当のドナデュー先生は超元気なおばちゃんでちっちゃくて豪快。ちょっとしたことで吹き出したように大笑いする。指示が伝わっているのかわからないときもドゥーユー、アンダスタン?と強引にこっちがわかったことにしちゃうところもすこしかわいい。今のところスタジオを取っている日本人を呼ぶときにまとめてオー、ジャポネーとひとまとめにされてしまっているが、早く名前を覚えてもらえるようにがんばろう。クータ、いえいえ、僕はコータです。
先週は締め切りは来週だと聞いていた敷地模型の途中経過を聞かれてあせる。まあ、いいか。
指示の詳細が聞き取れないので、今後は勘違いが良い方向に倒れてくれれば言いなぁと思う。


フランスの人はなんというか、結構ちいちゃな事は気にしないのか、あまり言葉が通じなくてもやりやすいし、とても気さく。海外から日本に留学するよりも気楽かもしれない。語学がしっかりできてるのは前提かもしれないけれど(いや、あたりまえですね。反省。)というわけで現在エシャンジュ(母国語の教えあい)の相手を探し中。

僕らの住んでいるパリ19区はそれはもう人種のるつぼで、むしろパリジャンとパリジェンヌは少ない。白人3割、黒人3割、アジア系、アラブ系、ユダヤ系とそれぞれ同じくらいいる。こちらでであった日本人には”パリにいながらニューヨーク見たいじゃん、貴重な体験よ、それ。”といわれる。

だから、今まで行った海外のどこよりも日本人である自分が浮かないのでここに慣れるのにはあまり時間がかからなかった。まぁ、しゃべれないのがばれるまではフランス人の顔をしていられるのだよ。
街には教会やモスクがいたるところにあって正装して礼拝に行く人もいる。夕方にはみんな仕事を終えて家でご飯を食べる。なかなかほほえましい。時間の使い方がまるで違って、夜遅くに学校に人はいない。土日は結構町ごとお休み。

深夜の学校がちょっと恋しくないわけではないのだけれど、これはこれでちゃんと寝てご飯作ってまともな生活に自動的になったのだからいいもんだね。
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